認定理学療法士(脳卒中)のダイリハです。

ここでは学生から新人セラピストを対象に「いまさら聞けない姿勢制御」と題して、姿勢制御について簡単にわかりやすく解説しています。
第4章の6回目は「皮質延髄網様体脊髄路をざっくり解説」です。
前回、姿勢の土台を支える「アクセル(皮質橋網様体脊髄路)」のお話をしました。
今回はもう一つのルート、「延髄」を通る「皮質延髄網様体脊髄路」です。
ズバリ、こちらの役割は過剰な筋緊張を抑える「ブレーキ」です。
車もアクセルを踏みっぱなしでは事故を起こしてしまいますよね。
ヒトの身体も同じで、抗重力筋(伸筋)が常にガチガチに働きすぎると、スムーズに手足を曲げたり、リラックスして座ったりすることができません。
そこで、この「延髄」のルートが「少し力を抜けよ」とブレーキをかけて、姿勢の緊張具合を絶妙にコントロールしてくれているんです。
脳卒中になり、上位の脳からのコントロールが途絶えるとどうなるか。
この「ブレーキ(延髄)」がうまく作動しなくなり、前回の「アクセル(橋)」だけが踏みっぱなしの状態になってしまいます。
臨床でよく見る、麻痺側の手足がピンッと過剰に突っ張ってしまう「痙縮(けいしゅく)」は、まさにこのアクセルとブレーキのバランスが崩れ、ブレーキが効かなくなった結果として起こる現象の一つなんですね。
姿勢の土台は、このアクセルとブレーキの絶妙なコントロールで成り立っています。
これで第4章はおしまいです。次回からは第5章に入り、「ボディースキーマとは?」というタイトルで、脳内の身体の地図について書いていきます。
網様体脊髄路はまだまだたくさんの知見があります。興味が出てきた方はぜひダイリハのInstagramやnote、YouTubeを覗いてみてください。

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