認定理学療法士(脳卒中)のダイリハです。

ここでは学生から新人セラピストを対象に「いまさら聞けない姿勢制御」と題して、姿勢制御について簡単にわかりやすく解説しています。
第5章の3回目は「ボディースキーマとボディーイメージの違いを整理しよう」です。
前回と前々回で解説した「ボディースキーマ(身体図式)」と「ボディーイメージ(身体像)」。
なんとなく違いは分かったけれど、やっぱりごっちゃになりやすいですよね。正直、僕も学生時代はこの2つを雰囲気で使っていて、実習で指導者に「それってスキーマの問題?イメージの問題?」と突っ込まれて冷や汗をかいたことがあります(笑)。
ここで、もう一度シンプルに整理しておきましょう。
・ボディースキーマ=「無意識の自動システム(身体の地図)」
いちいち考えなくても、脳が自動で計算している情報です。「今、関節が何度曲がっているか」「重心はどこにあるか」など、姿勢を保ったり運動したりするための裏方のシステムですね。
・ボディーイメージ=「意識的な評価システム(主観的な姿)」
「自分の身体はこうなっている」「ここは痛い」「腕が重い」など、頭で意識して思い浮かべたり、評価したりする主観的な認識です。
例えば、自転車に乗っている場面を想像してください。
ペダルを見なくても、足の曲がり具合や踏み込む位置が自動的にわかってスイスイ漕げるのは、「ボディースキーマ」がしっかり働いているからです。 一方で、ふとショーウィンドウに映った自分の姿を見て、「うわ、めっちゃ猫背で漕いでるな。もっと背筋を伸ばそう」と意識して姿勢を正すのは、「ボディーイメージ」の働きです。
これを脳卒中のリハビリに当てはめてみましょう。
麻痺側の足に体重が乗っている感覚(入力)が乏しく、無意識のうちにバランスを崩してパッと手が出てしまうのは「ボディースキーマ」の問題が大きいです。
一方、自分の手じゃないように感じる・足が太くて重い…これじゃあ動かない。といった訴えがある場合には、ボディーイメージに何かしらの問題があるかもしれません。
この2つは全くの別物というわけではなく、お互いに影響し合っています。臨床で「この患者さんは今、どちらのエラーでつまずいているんだろう?」と考えるだけでも、アプローチの引き出しはグッと増えますよ。
次回は「ボディースキーマは変化する?」というタイトルで、この脳内の地図がどうやって書き換わっていくのかについて書いていきます。
またもっと詳しくコアな知識が知りたいよって方はぜひダイリハのInstagramやnote、YouTubeを覗いてみてください。

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