認定理学療法士(脳卒中)のダイリハです。

ここでは学生から新人セラピストを対象に「いまさら聞けない姿勢制御」と題して、姿勢制御について簡単にわかりやすく解説しています。
第4回目は「脳画像で内包後脚だけ探していませんか?」です。
脳卒中の患者さんを担当した時、まずMRIやCTを確認しますよね。
その時、真っ先に「内包後脚」のダメージばかりを探していませんか?
「あっ、内包後脚が出血してる。これは運動麻痺が重度だな…」と。
正直、僕も新人時代はスライス画像を見るたびに、必死に内包後脚ばかり探していました。
でも、姿勢制御の視点から言うと、これだけでは不十分なんです。
なぜなら、内包後脚を通るのは主に「外側皮質脊髄路」、つまり手足を意識的に動かすための随意運動のルートだからです。
もちろん内包後脚にも様々な経路が通りますし、色々な情報を得ることが出来ます。
ただ一方、私たちが無意識に姿勢を保つための「網様体脊髄路」や「前庭脊髄路」といった内側運動制御系は、脳幹(橋や延髄)などを起点として下行していきます。
つまり、内包後脚の損傷で「手足の麻痺」が重度であっても、脳幹などの「姿勢制御のシステム」は生き残っている可能性が十分にあるんです。
ここを見逃してしまうと、「麻痺が重いから、座るのも立つのも難しいだろう」と、セラピスト側が勝手に限界を決めてしまいます。
画像を見る時は、麻痺のルートだけでなく「姿勢を支えるルートは生きているか?」という視点を持つこと。これが、患者さんの隠れた能力を引き出す第一歩になります。
これで第1章はおしまいです。次回からは第2章に入り、「姿勢安定をわかりやすく解説」というタイトルで、より実践的な話をしていきます。
またもっと詳しくコアな知識が知りたいよって方はぜひダイリハのInstagramやnote、YouTubeを覗いてみてください。

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