どうも、サギョウ先生です!
今回は、運動失調による上肢の使いにくさを整理します。

小脳は、僕たちの動きを「なめらかに調整する」役割をもつ脳の部位です。
大脳から送られた運動の指令と、実際に身体から返ってくる感覚情報を比較し、その「ズレ」を計算しています。
この誤差を修正することで、力の強さやタイミング、動きの正確さを微調整しています。

そのため小脳やそれに関連する経路が障害されると、リーチで目標を行き過ぎたり(過大)、逆に届かなかったり(過小)する「測定障害」や、動きが分解されてぎこちなくなる協調運動障害が起こります。
つまり運動失調は「動かせない」のではなく「うまく調整できない」状態で、上肢の力加減やタイミングが安定せず、上肢の使いにくさにつながっています。
だからこそ、誤差を感じながら修正していく反復練習が重要になります。
次回は、上肢リハビリにおけるガイドラインとエビデンスについて整理していきましょう。
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参考文献
Eric .R.Kandel(編):カンデル神経科学 第2版,メディカル・サイエンス・インターナショナル,2022. 坂井建雄、小林靖、宇賀貴紀:構造と機能がつながる神経解剖生理学. 森岡周,阿部浩明(編):標準理学療法学 専門分野 神経理学療法学 第3版.医学書院.2022. 宇川義一(編):運動失調のみかた, 考えかた-小脳と脊髄小脳変性症-.中外医学社、2017. D’Angelo, E., & Casali, S. Seeking a unified framework for cerebellar function and dysfunction: from circuit operations to cognition. Frontiers in Neural Circuits, 6, 116.2013. Welniarz, Q., Worbe, Y., Gallea, C.:The Forward Model: A Unifying Theory for the Role of the Cerebellum in Motor Control and Sense of Agency .Frontiers in Systems Neuroscience , 16,2022. 廣谷和香:小脳ならびに小脳脳幹病変に伴う運動失調に対する評価と理学療法.理学療法 ジャーナル2024;58:1113-1121.2024.医学書院,2024. 近藤夕騎:小脳・脳幹の多彩な臨床症状の評価と理学療法.理学療法ジャーナル;58: 1122-1129,2024.

図はRe:Gakusyaが参考文献をもとに作成したものです。
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