どうも、サギョウ先生です!
今回は、感覚障害が上肢機能に与える影響を整理していきます。

脳卒中後、約50%以上の方に何らかの感覚障害が生じると報告されています。
感覚が低下すると、物体をつかむ際の把持力が過剰になり、しかも安定しにくくなります。 これは「力が弱い」のではなく、「力加減が分からない」状態です。
その結果、リーチや把持、巧緻動作といった上肢機能の質の低下がみられます。

上肢の運動は、動く前に予測を作るフィードフォワード制御と、動いた後に感覚で修正するフィードバック制御で成り立っています。
感覚が不正確になると、予測の精度や修正の精度が低下し、力の調整や運動の制御などが低下します。
さらには、正しくできたのかどうか(誤差情報)も曖昧になるため、運動学習も進みにくくなります。
つまり感覚障害は、「感じにくい」だけでなく「手が使いにくい」「何度も物を落とす」ことに直結します。
だからこそ、触覚や位置覚の評価、そして感覚入力を活かした介入が重要です。
次回は、運動失調について整理していきましょう。
今回の内容はほんの一部です。詳しくはInstagramやnote、そして一次情報もぜひ確認してみてください。公式LINEでは質問受付中です!
参考文献
Eric .R.Kandel(編):カンデル神経科学 第2版.メディカル・サイエンス・インターナショナル,2022. 望月久(編):バランス障害リハビリテーション 障害像を的確にとらえるための基礎理論と評価・治療の進め方.メディカルビュー社,2021. 望月久:神経系理学療法領域におけるバランスの捉え方の今日的理解.理学療法ジャーナル52 (9):791-800,2018.
Hermsdörfer, J.,et al.: Grip force control during object manipulation in cerebral stroke. Clin. Neurophysiol.114(5):915-929, 2003.

図はRe:Gakusyaが参考文献をもとに作成したものです。
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