どうも、サギョウ先生です!
今回は「運動を引き出すための電気刺激の考え方」を整理します。

まず重要なのは、電気刺激は「勝手に動かすもの」ではなく、「運動を引き出す補助」であるという点です。特にNMES(TES(治すことを目的とした電気刺激)の一種)は筋収縮を起こしながら感覚入力を与え、運動のきっかけを作る役割があります。
一方でFES(装具のように使う電気刺激) は、リーチや把持などの動作の中で刺激を入れることで、実際の運動として成立させることが目的です。

次に大切なのは「タイミング」です。電気刺激は、患者さんが動かそうとした瞬間に合わせることで、「運動の意図」と「実際の動き」が一致します。この一致により、皮質脊髄路の興奮性が高まり、運動が引き出されやすくなります。

また、刺激の強さも重要です。強すぎると受動的な運動になり、学習につながりません。
あくまで「自分で動けた」と感じられる範囲で、NMESやFESを動作の中に組み込むことがポイントです。 さらに、単発の筋収縮ではなく、実際の課題の中で繰り返すことで、運動学習と神経可塑性が促進されます。
つまり電気刺激は、「どれだけ動かすか」ではなく、「どれだけ自分の運動として成立させるか」を基準に使うことが重要です。
次回は、上肢の感覚入力を活かす電気刺激の考え方について整理していきます。
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参考文献
望月久(編):バランス障害リハビリテーション 障害像を的確にとらえるための基礎理論と評価・治療の進め方. メディカルビュー社,2021. 望月久:神経系理学療法領域におけるバランスの捉え方の今日的理解.理学療法ジャーナル52 (9):791-800,2018.
Enoka, R. M., Amiridis, I. G., & Duchateau, J. Electrical stimulation of muscle: Electrophysiology and rehabilitation. Physiology, 35(1), 40–56.2020.
Richard B , et al :A Multicenter Trial of a Footdrop Stimulator Controlled by a Tilt Sensor. Annals Neurorehabilitation and Neural Repair 20(3); 2006.

図はRe:Gakusyaが参考文献をもとに作成したものです。
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